リニア・市民ネット リニアは夢の乗りものか〜リニア中央新幹線計画を問い直す
 
 
 

地域の経済性

  • リニア中央新幹線は、JR東海による全額自己負担で建設されるとのことですが、駅設置や地域振興はどうでしょうか?
  • JR東海の計画は、各県1駅だけはつくる。ただし駅建設費は地元負担(地上駅350億円、地下駅2200億円)というものであり、財政的協力と地域振興は各沿線都道府県にゆだねられています。

 JR東海は当初東京・名古屋・大阪間直行だけを考えていました。そのため「超電導リニアの高速性を生かすためには途中駅は制限する必要がある」、「整備新幹線の地方負担と比べたらはるかに安い」として地元負担を主張し続けています。政府も、駅建設費負担は、会社と地元自治間で解決してもらうしかないとの方針です。この費用負担問題に加え、当初から沿線利用者の利便性を考慮してきた東海道新幹線の営業方針(毎時5本中直行4本)が180度違うこともあり、今後政治問題化するのは必至でしょう。

<JRの駅設置 計画方針>

○ 東京、大阪、愛知(ターミナル駅としてJR東海による自己負担)
○ 山梨、長野、岐阜、三重(地上駅想定 350億円負担)
○ 神奈川、奈良(地下駅想定 2200億円負担)
  • リニア中央新幹線は、今後地域の交通機関としてどのように機能するでしょうか?
  • 在来鉄道網とのネットワークが全くないことは、リニア中央新幹線の最大の欠点です。

・ 全国高速鉄道網の将来の在り方を考えると、ほぼ完成に近づきつつあるあるわが国の新幹線網の特定区間だけに、独自のリニア鉄道を導入することは、全国新幹線鉄道網に求められるネットワーク性を分断し、長期的に全国の整合的交通体系を阻害することは明らかです。21世紀のわが国の鉄道インフラ投資に求められるのは、国土形成と地域の持続的発展の観点から、広くネットワーク化された都市間高速鉄道を効率的に整備していくことでしょう。

<リニア高速鉄道の持つ地域へのデメリット>

1. トンネル開口部崩落、廃土処理による自然破壊
2. 沿線住民は近隣に駅がないので利用する機会がない
3. 在来線とのネットワークが切断されているため乗り換えができない
4. 風切り騒音、電磁波の影響
 特に、山梨、長野、愛知、三重、奈良等の沿線住民や地方自治体にとって、リニア中央新幹線がどのようなメリットがあるのか、住民自身の声が問われています。

 ドイツのリニア計画が議会で否決された理由は、1 過剰需要を前提にしている、2 建設費が高すぎる、3 在来鉄道網とのネットワークがなく利用者にとって利便性があまりに低い、の3点にありました。
 日本のリニア計画にも全く同じことがいえるでしょう。

  • 東京―大阪間のメガロポリスだけに日本の人口をさらに集中させていいのでしょうか。

 こうした点について、政府や国会においても、また国民的レベルでもほとんど議論されていません。

 
 
   
     
 
イラストの説明